【世界一周・ヨルダン】戦闘機が 爆音をたてて飛び去っていく

半年間の旅も、後半に差しかかっていた。

 

ヨルダン・アンマン。

 

頭の上を
戦闘機が 爆音をたてて
飛び去ってゆく。

 

 

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灼熱のアンマン。

 

 

アンマンは
暑さこそ厳しいけれど
穏やかな街だった。

 

都会の喧騒の中に

’’生活の匂い’’みたいなものも感じる。

 

移動で張りつめた心が

すこし、ゆるんだ気がした。

 

 

のんきに空を飛ぶ、何も知らない旅行者。

 

トルコから アンマンには

空路で入国した。

 

トルコとヨルダンの間には

内戦中のシリアがあるからだ。

 

シリア上空を

飛び越えたかどうかはわからないけれど

のんきに自分が乗ってる飛行機の下では

いろんな幸福ではないことが

起こっていたはず。

 

 

隣の席のおっちゃんは

ワインを片手に、上機嫌で窓の外を眺めている。

 

僕はなんとなく

心に’’影’’が落ちていくのを感じていた。

 

※トルコ→ヨルダンの機内から。

 

 

たぶん、何も変わらない。変えられない。

 

 

地上で何が起きているのか。

 

ワインのおっちゃんだって

そのことはわかっているのだろう。

 

わかった上での振る舞いなんだろう。

 

たとえ、おっちゃんが

ワインを飲まなくても

たぶん、何も変わらない。

 

おっちゃんは、今

ワインを飲んでいるけれど

たぶん、何も変わらない。

 

僕が

ここでどんなに神妙に

地上での出来事に思いを馳せようと

何も変えることなどできないのだ。

 

ワインのおっちゃんと、僕。

そこに 違いなど ない。

 

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ただの旅行者として。

 

翌朝、早くに目が覚めた僕は

アンマンの街を観光した。

 

無力な’’ただの旅行者’’をしての役割。

誰に頼まれたわけでもない役割。

 

それを、ただ、まっとうし

ほんのわずかな外貨を アンマンの街に供給した。

 

僕にできることはこのくらい。

 

隣国シリアの内戦に対して

具体的なアクションは

何もできやしないのだ。

 

ワインのおっちゃんと、僕

やはり 違いなど ないのだ。

 

 

優しい街の「違和感」

 

 

 

 

夕方になった。

 

頭の上を

戦闘機が 爆音をたてて

飛び去ってゆく。

 

 

アンマンでの1日は

とってもゆったりとしていた。

 

旅行者の僕に、みんなが優しかった。

有形、無形、いろんなものを与えてくれた。

 

 

ゆったりとした 優しい街の 夕暮れに

響き渡る 戦闘機の轟音。

 

 

妙な’’違和感’’を覚えてしまうのは

僕が旅行者ゆえなのか。

 

アンマンの人たちは

何を感じているのだろう。

 

誰にも聞くことはなかった。

 

 

彼らと同列に語るべきことではない

そんな気がした。

 

 

僕は、彼らのために

何ができたわけでもなかった。

 

街の人は、僕に

いろんなものを与えてくれた。

 

 

 

ゆったりとした 優しい街の 夕暮れに

響き渡る 戦闘機の轟音。

 
 
 

そんな「中東」に漂う

微妙な緊張感みたいなものは

このエリアの本質を

ちょっとだけでも理解する

糧になるかもしれない。

 

 

トラベラーは、あくまでよそ者。

 

 

わかってはいるけれど

その事実は変えがたく

突きつけられる「無力な自分」

 

 

アンマン。

夕暮れの閃光は

悲しいくらいに力強かった。

 

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